よくあるご質問
ユリノキ(ハンテンボク)のこと、会の活動のこと。 お問い合わせでよくいただく質問に、いまわかっている範囲でお答えします。
ユリノキという木について
ユリノキとハンテンボクは、同じ木ですか。
同じ木です。標準的な和名が「ユリノキ」、愛称が「ハンテンボク」。 学名は Liriodendron tulipifera、モクレン科ユリノキ属の落葉高木です。 ほかにチューリップツリー、ヤッコダコノキとも呼ばれます。
なぜ「ハンテンボク」と呼ばれるのですか。
葉のかたちが半纏(はんてん)に似ているからです。 葉の先端が水平に切り取られたような、ほかにあまり例のない形をしていて、 それを半纏に見立てた呼び名が定着しました。
ユリノキはどこから来た木ですか。
北アメリカ東部の原産で、日本には明治のはじめに渡ってきました。 新宿御苑(旧・内藤新宿試験場)に最初に植えられたと伝わり、 明治40年(1907年)に街路樹用として種子が払い下げられたことをきっかけに、全国へ広がりました。
日本にはどのくらい植えられていますか。
街路樹としては全国に約10万本(102,951本)、高木の樹種別では17位です。 地域別では関東(52,645本)と東北(11,171本)に多く見られます。
出典:国土技術政策総合研究所資料 第1246号「わが国の街路樹Ⅸ」(令和4年3月31日現在)
盛岡でユリノキを見られる場所はありますか。
盛岡城跡公園(岩手公園)の中津川沿いにある「ビクトリアロード」がよく知られています。 盛岡市の資料によれば、巨木となった37本のユリノキが並木をつくっています。 岩手大学の構内にも、由緒ある並木があります。
ほかにも岩手県立大学や岩手県立博物館、市内の街路樹などに植えられているところがあります。 葉のかたちを覚えてしまえば、遠くからでも見分けられるようになります。ぜひ探してみてください。
市内のユリノキがどこに立っているかは 樹のMAPにまとめています。 まだ作りかけなので、「ここにもあるよ」という情報があれば、ぜひお寄せください。
花はいつ咲きますか。
5月から6月ごろです。チューリップに似たかたちの、淡い黄緑色の花を咲かせます。 花被の基部にはオレンジ色の斑紋が入ります。高い枝に上向きに咲くため、 地上からは意外と気づきにくい花です。秋には鮮やかな黄金色に紅葉します。
山づくりについて
なぜ、ユリノキで山をつくろうとしているのですか。
日本の造林は長らくスギ・カラマツなどの針葉樹が中心で、収穫までに50年以上かかります。 この期間の長さが、林業経営を難しくしてきた一因です。
ユリノキは成長が早く、まっすぐ育ち、材としても使える「早生広葉樹」です。 短い期間で収穫できる選択肢が加われば、山を持つ人・育てる人の判断の幅が広がります。 盛岡には街路樹としてのユリノキが多く、種子を採れる母樹が身近にあることも理由のひとつです。
どのくらいの期間で収穫できますか。
20年前後、条件がそろえばもう少し短い期間で収穫できるのではないか。 そう期待しながら取り組みを進めています。 スギ・ヒノキなどの従来の造林樹種が40年以上を要することを思えば、大きな違いです。
ただし、北東北でどう育つかの実証データはこれから積み上げる段階です。 確定した数字ではなく、これから確かめていく目標だとお考えください。
寒い盛岡でも、ユリノキは育ちますか。
宮城県大衡村で行われた試験植栽(平成29年度植栽・令和5年度調査)では、 1,600本/ha の植栽でユリノキの生存率が76.7%(23/30本)と、供試された早生樹のなかで高い値を示しました。 樹高成長は年1.2〜2.3mで、スギのおよそ2倍と報告されています。 東北森林管理局の研究でも、東北地方でユリノキが良好な成長を示すことが確認されています。
ただし原資料には「母数は少ないものの」との但し書きがあります。 盛岡での実証は、まさにこれから確かめるところです。
ユリノキの課題は何ですか。
いくつかあります。挿し木・接木がほとんどできず、結実も不安定なため、 苗木を安定してつくることが最初の関門です。 日当たりと排水がよく風の当たりにくい場所を選ぶ必要があり、適地は限られます。 若いうちはシカやノウサギへの食害対策も欠かせません。
また、北米原産のため周辺の森林への広がり方について検証が続いています。 東北森林管理局の資料では、種子の飛散距離が最大約90mとされ、分布拡大が懸念点として挙げられています。 良い面だけでなく、こうした点も含めて確かめていくのが本会の役割だと考えています。
ユリノキは造林補助の対象になりますか。
造林補助の対象樹種は、スギ・ヒノキなどの主要樹種に加えて「知事が特に必要と認めた樹種」とされています。 県が造林適性を認めれば、ユリノキも対象になりえます。
大分県には施業指針があり、宮城県は「造林適性が認められた早生樹を造林補助対象樹種として認定する」方針を 公式プランに明記しています。一方、岩手県が独自にユリノキを指定した公的文書は確認できていません。 この指定を受けることが、本会の目標のひとつです。
会の活動について
もりおかハンテンボクの会は、どんな団体ですか。
ユリノキ(ハンテンボク)を旗印に、北東北で育てられる早生広葉樹による山づくりを進める、盛岡発の協議体です。 苗木生産者、林業事業者、森林ボランティア、研究者、養蜂家が参加しています。2026年(令和8年)に結成しました。
種子の確保から苗木づくり、造林・育林、研究、木材や蜜源の利活用、普及・啓発まで、 6つの取り組みをひと続きに進めています。
ユリノキの苗木を買えますか。
現時点では、一般向けの販売は行っていません。 いまは種子の確保と育苗技術の確立に取り組んでいる実証段階で、量産と安定供給のしくみをつくっているところです。
将来的には造林用の苗木として供給することを目指しています。 ご関心のある方はお問い合わせからご連絡ください。状況に応じてご相談に応じます。
植栽地の見学や、取材はできますか。
ご相談ください。モデル植栽地や育苗地の視察、報道機関からの取材をお受けしています。 ただし現地の状況によって対応できる時期が限られますので、余裕をもってご連絡いただけると助かります。
会に参加したり、協力したりできますか。
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